Shonan iPark Science Cafe

響き合え、科学。










湘南アイパークサイエンスカフェ

響合え、科学

Plans in Shonan iPark Forest and Waka Poem, Lily

白百合の花。テッポウユリタカサゴユリの交配種、シンテッポウユリと思われます。

湘南アイパークの森には、白ユリの花が所々咲いています。街を歩いていても時より見かける白ユリですね。ヤマユリが神奈川県の花として指定されていますが、これとは別のユリで、おそらくシンテッポウユリであると思われます。茂みの中からラッパ型の白い花を覗かせて居る立ち姿は、北原白秋(1885-1942年)が三浦三崎へ移ったころに詠んだ歌のように、ひとが笑っているようにも見えますね。

「深々と人間笑う声すなり 谷一面の白百合花」(雲母集)

 

また「テッポウユリ」は、鎌倉・扇ヶ谷に居を構えた歌人で国文学者の太田水穂(1876-1955年)によって和歌に詠み込まれています。

「髪あげて人のすずしき瞳かな 鉄砲百合のはなひらきたり」(歌集 鷺・鵜)

 

湘南アイパークの森の木陰にそよ風が吹き寄せ、ひらいたばかりの白ユリの花を「揺り」動かしている、といったところでしょうか。さて、縁切り寺として知られる北鎌倉の東慶寺には水穂の歌碑と墓地があるそうなので一度訪ねてみようかなと思います。